例えば、あなたが取材ライターで人を撮影しなければならないとき、初対面の相手に「何をしゃべって撮ればいいのかなぁ」と悩むことってありませんか? あせって何をしゃべっていいのかわからなくなってドンズベリしたり…(駆け出しカメラマンの頃、私はよくありました)
今回は撮影に慣れていない一般の方々を撮るときにカメラマンがよく使う「魔法の声掛け」を紹介したいと思います。
いい写真が撮れるのなら、高倉健さんのように「無言で黙々と撮る」のもいいでしょう。
でも経験上、健さんスタイルだとなかなかいい写真は撮れません。なので私はリラックスした雰囲気作りができるよういろんな「魔法の声掛け」をしながら撮影しています。
知らない人にいきなりカメラを向けられて「はい笑って~」なんていわれても、だれも笑ってくれませんよね。それをいっただけで終了ガラガラです。なんとか愛想笑い、引きつり笑いしてくれるのが関の山。そういう写真はその人が見たときに「私、愛想笑いしてるわw」な写真クオリティとなります。
やたら枚数たくさん撮って数打ちゃ当たる作戦もなかなか当たりませんね。極論言えば使える写真が1枚あればいいんです。声掛け直後の一瞬の表情を狙うんです。ダラダラ撮る必要はありません。
それには声掛け、超大事。
大事なところなのでフォント大きくして太字にしてマーカー引いてもう一回言います。
声掛け、超大事!!
どんな会話をしながら写真って撮るの? 具体的に再現しました
では作例写真をみて解説しますね。
にっこり笑顔からの…
ナチュラル笑顔!
「魔法の声掛け」でナチュラルなスマイルがふと出ます。さて私は何と声掛けしているのでしょうか?
まったり目線からの…
眼力(メジカラ)あり目線!
「魔法の声掛け」するだけで、モデルさんの眼力(メジカラ)って変わってきます。
ド直球に「笑って~」ではなく、例えばそれを「にっこり~♡」に言い換えたり。
ナチュラルな表情をもらうために天気の話しや食べ物とかの話しをしながら言葉をかけます。
私はこんなことを言いながら撮っています。
「イイカンジ~」「そうそう、今のカンジ!」「ステキだと思う」「もう一回、いいかな?」などなど。「目力プリーズ~」「スマイルプリーズ~」とかルー大柴口調になってることもあります。
「あ、そっちじゃなくてこっちがいいよー」とやわらかいダメ出しも効果的です。「あ、この人真剣に撮ってくれてるのね」と感じてもらえます。
撮影する側が必死でこわい雰囲気だと相手の人はリラックスできないんですよね。プロのモデルさんはおしごとモードONで笑顔を作ってはくれますが、一般の人だとそれはムリ。ナチュラル笑顔の写真は絶対といっていいほど撮れません。
まとめ
撮影するときは日常のなんてことない会話ができるくらいの余裕は常に持っていたいものですね。笑ってても笑ってなくても写真で大切なのは「目」「眼」です。眼力(メジカラ)、目の表情。そしてそれをいかに短時間で引き出すか。
いくら口元が微笑んでいても、「眼は口ほどに物を言う」のが人物写真の世界。この記事が参考になったらさいわいです。みなさんオリジナルの「魔法の声掛け」を考えて使ってみて楽しい写真ライフを過ごしてくださいね〜。